ようやく任地、カロンガへ!!
Mu li uli? (ムリウリ?:トゥンブカ語でHow are you の意味)
マラウイに赴任して、今日で3か月が経過しました。そして、ようやく私の任地、カロンガに10/4赴任しました!!!!!!
同期が各任地へ赴任してからのこの2か月弱…長かった。ずっとドミトリー生活…快適だったけどそれなりにストレスも多かった。
さて、この2か月間、首都でのうのうとドミトリー生活だけをしていたのではなく、看護研修でここマラウイでの看護師資格を取得し、その登録に数日を要し、そして医療系の先輩隊員の活動見学にマラウイの南の端っこ、チョロまで行っていました。そして、3か月オリエンテーションを経て、とうとう赴任となったのです。
赴任したのはいいのですが、要請内容に変更があり、私の行く病院で院長(DHO)と看護部長(DNO)とJICA調整員の方と私で話し合いを行いました。
結局、こちらの希望を伝え、話はいったん終了。次は月曜日に続きを話すことになっています。この限られた2年間という期間をマラウィアン、私、共に有意義に過ごす為、しっかり話し合ってきたいと思います。
DHOは最近代わったばかりなのですが、幸いなことに、とても気さくで良い人でした。「あなたの興味、関心があって、やりたいと思うことをやれるのが一番良い」と言ってくれました。ありがたいです。
さて、話は変わりますが、私の引っ越し、事情があってコンロと電子レンジその他もろもろ首都に置いてきています。2日前のお昼ご飯を食べてからは、お菓子とジュースしかカロリー摂取できていません。
栄養面でそろそろまずいと感じ、初めて一人で七輪(バウラー)で料理をしてみました!
首都のドミトリーでも停電時やBBQ時に数回先輩隊員と使用したことはあったのですが。。。
結果、火を起こすのに悪戦苦闘。首都の炭はすぐ火が着いたのにーーー!
で、大失敗。炊き込みご飯以外は今一緒に生活している犬にあげました。
明日は外食にします…
看護実習終了
先週、20日間の看護実習が終了し、今日マラウイの看護師免許の登録が終了しました!!
カムズ中央病院での看護実習は色々な部署やマラウイの現状を知ることができました。
最初の2日間はshort stayという部署。
ここは外来で診察を受けた内科の患者が、投薬を受けたり、状態が落ち着くまで経過観察する場所です。
ここに来た患者は本来3時間以内に医師によって、入院になるか、ここでの治療後に帰宅するかの決定を受けます。
しかし実際は、担当医師が近辺におらず治療を受けられないまま亡くなる方や、病棟にベッドの空きがなく2日ほどここで過ごす方、状態が安定せず待合の椅子に10時間以上座っている方と様々でした。
その後の5日間は、このshort stayから入院になった患者が入るmedical ward(内科病棟)で実習しました。
ここは内科ですが、脳卒中、マラリア、肺炎、敗血症、様々な科の疾患の患者がいました。輸血も行われていました。
毎日患者の入れ替わりが激しく、入院してくる患者と退院する患者、また亡くなる患者も多くいました。退院基準も不明瞭で、退院した患者の症状が悪化し、数時間後に再入院となることもありました。
麻痺のあるような患者でも病院でできることは限られているため、即退院です。
そして2日間のemergency/casualty 日本でいう救急外来での実習。
火傷、事故、骨折等の外傷の患者が中心です。同じ部署で何故か小児の処置も行っていました。
衝撃的な事例:
①森で4人の男たちに襲われた男性
頭、腕、脚、全身に打撲・傷がありました。病院に来て数時間後に死亡。おそらくは頭部打なるほど。撲による頭蓋内出血によるもの。しかし、病院に来て数時間、検査らしいものは一切受けることなく、頭部も出血していたのか結局不明。CTdがあるのに何故検査しなかったのか不明。
②大型ナイフ(木や肉を切るもの)で襲われた男性。
背中、腕に数十センチの傷。上半身に多数の打撲。
傷はパックリと開いていましたが、本人は笑顔。経緯を聞いたところ、女性を他の男から奪ったのだとか。なるほど。でも、傷から見て、相手はあなたを殺すつもりだったと思うのですが。笑っている場合か?傷は勲章にでもなるのでしょうか…?
③火傷で皮膚がずるむけになった子供たち
母親は小さい子供たちをおぶって家事をします。マラウイでは一般家庭にはコンロはなく、七輪やたき火が一般的です。そこで子供たちはよく火傷をします。すぐに冷やせれば良いのですが、水道もない家が殆どで、土で火を消したり、痛さを紛らわせます。 すぐに冷やせないことによって重症化します。そして、汚染された水や土を創部に当てることによって感染症も引き起こします。
5日間のsurgical ward (外科病棟)
外傷や手術後の患者が入院する病棟。マラウイでは衛生状態が悪いため、小さな傷でも壊死が進みます。ほんの小さな傷だったものが、骨や腱がみえるまでえぐれてしまった人や傷にウジがわいてしまった人などもいました。
衛生状態が悪いことに加え、栄養状態の悪い人が多く、なかなか傷は治りません。
3日間のunder 5 clinic (5歳児未満の小児外来)
名前は5歳児未満ですが、実際には12歳くらいまでの年齢の子供たちが来ていました。
検診で身長や体重を計りに来たり、各地のヘルスセンターでしっかりとした治療が必要と判断されて治療を受けに来る子供などがいました。
主に、マラリア、貧血、肺炎、敗血症が多かったです。経過観察が必要な人は入院となります。
2日間のpediatric ward (小児病棟)
小児病棟は外科、内科、軽傷・感染症等で3つの部署に分かれています。HDU(重症)の病棟もあります。
1つのベッドに子供が3人寝ていたりと、かなり混雑しています。患者の半数が夕方までに入れ替わっていたと思います。母親が付き添い、食事、トイレ、お風呂等の世話をします。
このような部署を廻り、20日間の実習を終えました。
実習期間は、注射や投薬、ケア等、やりたいことは何でもできます。マラウイではこのようなことも免許のない学生が普通に行っています。なので、私たちの実習期間も「やる?」と聞かれることが多かったです。
しかしJICAとしては医療ミスがあった時などのために、医療行為を行うことを禁止しています。私たちの仕事は技術や知識を指導・提供することなので、直接的には介入を行いません。
とりあえず、衝撃的なことが多かった実習ですが、無事に終わってよかったです。
DZALEKA難民キャンプへ
マラウイ国内には数か所、難民キャンプがあります。
私の任地カロンガにも1か所あるのですが、今回はリロングウェから一番近く、またマラウイ最大の規模であるDZALEKA難民キャンプへお邪魔しに行ってきました。
ここは1つの村を形成しており、隊員の一人がボランティアで炊き出しのお手伝いをしているとの情報を得ました。
今回、お邪魔したのが日曜日だったので炊き出しはやっていませんでしたが。
朝、7時ころにドミトリーを出発したものの、miniバスにお客さんが集まらず…結局バスが出発したのは8:30頃でした。
難民キャンプはリロングウェからminiバスで1時間半程のところにありました。
入口にはマーケットがあり、可愛いチテンジを発見!思わず買ってしまいました。
そして、どこがキャンプか分からずにとりあえず「あっちの方角」と言われた方へ進む。その辺を歩いていた人に、難民キャンプどこ?と聞くと、なんと、、、
「here!!(ここだよ!)」とのこと。
え?ここ??普通に村じゃん!!
ということで、難民キャンプは普通に村でした。
美容院も、小さい雑貨屋も協会も集会所などもあり、近くに大学もありました。
協会に顔を出したら皆の前で演説?をさせられました。マラウイではどこに行ってもmost welcome で迎えてくれます。
ここで話されていたのはスワヒリ語とフランス語。
大学の近くでは難民キャンプに暮らす若者に話を聞くことができました。
「自分たちは難民なので自由はない。IDもパスポートもないためマラウイ国内を移動することも許されていない。勉強したくても、大学も決められた3コースの中から選ばなければならない。貧しく生まれた者は貧しく死んでいく。」
と言われました。
貧しく生まれた者は貧しく死んでいく…
難民の中には、紛争等で国を追われた人々もいますが、政治難民もいます。彼らは他の人々と比べ、裕福です。スキルを持っている人やお金がある人達は美容院やお店を持つことができますが、貧しい家に生まれた人はどうあがいても裕福にはなれないとのこと。
IDもないので本国以外では就職もできないし、キャンプの中での雇用もないそうです。
私たちは日本という裕福な国に生まれ、生きています。安全も保障されており、自分の人生も選択できます。紛争、内戦、難民。よく聞く言葉達ではありますが、ここマラウイでこのような現状を目の前にし、私は彼らにかける言葉がありませんでした。
このキャンプは難民の受け入れをストップします。規模が大きくなりすぎたのが原因とのことですが、そのうちここに住む人達は他のキャンプに移動しなければならないことになるのでしょうか。
カロンガにも難民キャンプはあります。赴任したらそこを訪れ、アフリカの現状をもっと知りたいと思います。
マラウイの交通手段
普段私たちが使っているマラウイの公共交通機関を紹介します。
・ Mini バス
一番よく使う交通手段です!町中の移動から、都市間の移動まで、マラウイ全土を走行。
200MKw(約30円)~
日本車のバンを改造したものが多く、20人以上が乗ります。
人が集まるまで出発しません。
このように車内はとても窮屈です。長いときはこのバスで5時間以上も移動します。
車内に生きている鶏を持ち込んだり、湖沿いは魚が持ち込まれることも。
臭いが充満しやすく、魚等の臭いの強いものが持ち込まれたときは本当に辛い!!
・ Big バス
都市間を走行。写真はBig バスの中でも、かなり良いグレードのバス。立ち席もあります。
・ タクシー
町中の移動から、都市間の移動まで、マラウイ全土を走行。1000MKw(140円)~
赤色のナンバーのタクシーは登録済みの正規のタクシー。
各町中を走行。200MKw
・ 自転車タクシー(チャリマト)
各町中を走行。ただの自転車の二人乗り。100MKw(約15円)~
どれも交通事故にあう危険が高く注意が必要です。
特にミニバスは、長距離だと100km以上出すときがあるので
乗り込む車とドライバーの選定は非常に大事になります。
長距離移動が必要な隊員は極力移動を避ける傾向にあるようです。
それではまた!
マラウイの医療
こんばんは。
今日はマラウイの医療のことを書きます。
まずは医療費のことから。
日本は医療費は3割負担ですが(高齢者を除く)、マラウイではなんと、無料です!
マラウイ人だけでなく、外国人も無料で治療が受けられます。
…しかし、医療水準は、教育レベルが低いことに加え、医薬品や医療機器の絶対的な不足により、日本と同レベルのものは到底期待できません。
医療品や医療機器は他国からの援助、寄付に頼っているのが現状です。
たとえば、日本では総合病院には必ずと言っていいほどあるMRIという機械、これはマラウイには1台しかありません。
また、医師や看護師の不足も深刻で、医師の不足を補うためにClinical Officer(準医師)やMedical Assistant(医療助手)などの医師免許を持たない有資格者が実際の医療を支えています。
準医師は基礎的なお腹の手術や帝王切開を行うことができ、医療助手は、手術はせずに薬の処方や点滴の治療を行います。
県病院や、クリニック程度の病院には医者はおらず、準医師が診断、治療を行います。
○マラウイに多い病気○
・マラリア: 蚊を媒介して感染します。重症化しやすく、特に蚊が増える雨季には
多くの人がこの病気で亡くなります。
・ 狂犬病: 狂犬病ウイルスに感染した動物(犬、猫、コウモリ等)から
感染します。
ウイルスは唾液に含まれます。
致死率はほぼ100%という恐ろしい病気です。
・ 住血吸虫: マラウイ湖等、水辺で感染します。
皮膚から入り、血尿が出たり、腎臓に障害を及ぼします。
・ HIV/AIDs: アフリカ全土で高い感染率を有しています。
・ 感染症: コレラ、赤痢、腸チフス、アメーバー赤痢、A型肝炎、寄生虫などの
感染症が常に発生しています。
生水、氷、生野菜等加熱されていない食品は危険です。
○カムズ中央病院○
っ前回も少し触れましたが、私は今、このカムズ中央病院で研修を受けています。
病院の敷地はかなり広く、入院病棟の建物は4階建てです。外来、一般病棟、小児病棟、手術室、 集中治療室もあります。
病室は、基本的に大部屋のみ。1部屋に10~30床ほどのベッドが並びます。また、部屋の中だけではスペースが足りず、バルコニーにもベッドが並んでいます。
病院でも患者の身の回りの世話は家族がします。
体を拭いたり、着替えの手伝いをしたり、トイレや検査に付き添ったりと、家族は朝から夕方まで患者につきっきりで世話をします。
病院の敷地内には、患者への差し入れや付き添いの家族の食事を作ったり、洗濯をしたりするスペースもあります。
病院食。主食はシマかお米、それにマサンバというほうれん草のような野菜、そして豆の煮ものがでます。
日本の中古の救急車がマラウイで活躍中。
マラウイで見かける車は9割移乗が日本の中古車です。トヨタばかり走っています。
次回は交通手段について書きたいと思います。
それではまたー!
病院実習 in Lilongwe
こんばんは。マラウィは現在夜11時です。
現地語(トゥンブカ語)研修終了
7/19から今日8/8まで、私の任地カロンガで話されている言語トゥンブカ語の研修を受けていました
JICAオフィスの中のこの部屋で授業を受けていました
about マラウイ
停電・断水
マラウイ生活10日目