COMSIP活動見学
同期隊員のムタカタカで、COMSIPの活動見学をさせてもらいました
COMSIPとは、COMmunity Saving Investment Promotion(地域貯蓄と投資の促進)を意味します。
多くの割合のマラウイ人の職業は農業です。
作った作物もほとんどが家族が食べる分となり、お金を得る手段がなく、貧しい生活を強いられている人が多数です。
そこで、地域住民で協力し合って貯蓄をしたり、収入を得る手段としてCOMSIPの活動を行っています。
この地域では収入向上のため、炭作りと苗木、ジュースづくりをしているそうです。
今回は、炭と苗木を見学させてもらいました。
見学させてまらったグループはバイオマスチャコール(環境に優しい炭)を作って販売しています。
バイオマスとは、エネルギー源や原料として使うことができる、再生可能な生物由来の動植物資源(化石燃料は除く)の総称です。バイオマスの種類は、木材(木くず)、海藻、生ごみ、紙、糞尿、動物の死骸等です。
この村では木くずから作った炭と蟻塚の土を使用して炭作りをしています。蟻塚はマラウイ全土でよく見られ簡単に手に入ります。(蟻塚の土を使うと、普通の土より粘着性が増すそう)
木くずから炭を作り、その炭を粉状にします。炭と蟻塚の土を5:1の割合で混ぜ、水を足します。水の量は、炭がチューインガムの硬さになる程度、だそうです。それを1つずつの大きさに分け、手やペットボトルを切ったものを使い、強く圧迫して余分な水分を抜きます。そして、1~2日乾燥させて完成です。
○利点○
地域にあるもので簡単に作ることができる(生産コストが
かからず収入を得られる)。普通の炭と比較し、着火が早い。
CO2排出削減、資源の有効活用、森林伐採の削減。
○値段○
10個で250KW(約35円)で販売。 5個の炭で約10時間の調理が可能。
苗木についてですが、
Cassia(カッシア)という熱帯地域に生息するマメ科の樹の苗木を育てて販売しています。
ドイツの援助団体が環境保全の観点から、この苗木を買い取り、マラウイ各地に植樹しているそうです。
○利点○
簡単に発芽する、育つのが早い、気候が地域に適している
○値段○
1本150KW(約20円)
2015年、この苗木による収入は50,000KW(約7,000円)だったのですが、2016年は6,400,000KW(約896,000円)へ大幅に増加しています。
このような活動がマラウイ全土に広がり収入向上に繋がる事を期待します!