なっさんの もうしおくり from マラウイ

青年海外協力隊、看護師としてアフリカはマラウイにて活動中。マラウイでの生活や協力隊のことをゆるーく書いています。

健康教育 in プライマリースクール ② -手洗い-

今日は2度目のプライマリースクールでの授業でした。

今回は生徒数、クラスA 50~60人程度、クラスB 130~140人程度でした。

 

テーマは「手洗い」

 

内容は、

・なぜ手洗いが必要か

・どのタイミングで手洗いをするか

・効果的な手洗いの仕方

 

手洗い無し、水だけの手洗い、石鹸を使っての手洗い、この3つでどの程度菌が手についているかを写真を見せて比較したり、

紙芝居をしました。

 

紙芝居は珍しいのか、とても集中して聞いていました。

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紙芝居風景

 

また、今日ハンカチを持ってる人 と聞いたら

クラスA 5人、クラスB 20人

だけでした。

 

まぁ、この年頃だとそんなもんですかね。

 

人数が少なく水があれば、授業前後で生徒たちに実際に手洗いをしてもらいたかったのですが、人数分の水を井戸から準備するだけでかなりの時間がかかるため、、、

教室の中で洗う練習だけ。

本来やりたいことができないのは、残念ではありますが、ここはマラウイ

ここにある物でできることを考えたいと思います!

 

今回、生徒たちが自分の名前を憶えていてくれたことが嬉しかったです。

 

次回のテーマは「衛生」です。授業準備にものすごく時間を要していますが、本来の授業時間をもらってやらせてもらっているので、良い授業ができるように頑張ります!!

健康教育 in プライマリースクール ③ -衛生- 愛の鞭!?

今回は衛生について話をしました

 

まず、衛生とは何か?を考えてもらい、

 

そのあとで体の洗い方、髪のケア、爪の切り方

 

を勉強しました

 

体や頭に生えるカビの写真を見せたりしながら正しい体のケアを学びました

 

今回は何故か、生徒たちが最初から集中力がなくざわついていました

 

授業後、、、

 

授業中にしゃべっていた生徒たちは先生からお尻を鞭(ムチ)で叩かれていました

 

これがマラウイ流教育です

 

先生は鞭を持ち歩き、生徒が騒いだりすると黒板や机、生徒を鞭で打ちます

 

鞭は竹や葦のような植物を乾燥させたもので

 

打つのはお尻だけ、だそうです

 

でも クラスメイト全員の前で

 

痛そう…

 

先生は、

自分の子供にもこうして教育をする、マラウイは生徒の人数が多いからこういう教育をしなければ言うことを聞かなくなる

と言っていました

 

(このクラスは100人以上の生徒がいます)

 

そして静まり返る教室

 

日本では最近、すぐに「体罰だ!!」と騒ぎになりますが

 

これは体罰と教育、どちらだと思いますか?

 

 

 

私は身体的に生徒に何かをするつもりはありませんが、

 

騒いだりする不真面目な生徒のせいで、他の生徒たちの学ぶ機会を奪う…

 

それはあってはならないと思います

 

 

ということで次回のクラスからは、退室自由としました

 

 ①友達と話したくなったら自由に教室外に出ていい

 

②だけど、一度退室したらその授業の間は入室禁止

 

③しゃべる時は前に出て全員に向かって

 

次回のクラスはきっと静かでしょう(担任の先生の見張り付き+今回のムチのおかげで)

 

健康教育 in プライマリースクール① -マラリア-

マラウイでは今週月曜から学校が始まっています。

本来、政府の公式発表では1/2から始まる予定でしたが、生徒が集まらないので大抵の学校は今週頭から始まっています。

 

私の活動の1つに、プライマリースクール(日本の小学校~中学校)での健康教育があり、ある学校で昨年から校長や先生と打ち合わせを行っていました。

そしてようやく初めての授業。

プライマリーの授業は1コマ30分。私は「ライフスキル」という日本でいう「生活」の授業時間をもらって講義をさせてもらいます。

ライフスキルは1日1コマあるのですが、30分では足りないので、1日に2コマ分、1時間をもらって行います。

 

私の担当するのはまずはスタンダード6という12歳くらいの子たち。

本来一クラス約70人を4クラスなのですが、教室の不足や先生たちの都合により、4クラスの人数を2クラスに分けて授業を行っています。

今日はクラスAは約100人、クラスBは150人程度でした。

 

今日のテーマは「マラリア」 

各年、人間を1番殺す動物は何?という質問から入ります。

答えは、

1位:蚊

2位:人間

3位:蛇

4位:犬

です。

この蚊が媒介する病気で最も死亡率が高いのがマラリアです。

マラウイの子供たちはマラリアについて幼いころから学校や親から習うのでそれなりの基礎知識はあります。

なのでクイズ形式で授業を進行。

世界中で何種類の蚊がいる?→400種以上

その中で何種類の蚊がマラリアを媒介する?→約30種類

蚊の活動時間はいつ?→夜間、17時~翌7時

マラリアの症状は何?

予防方法は?

治療を受けないとどうなる?

 

マラウィアンはシャイなのと、外国人に慣れていないということもあり、2クラスとも授業は静かでした。10人くらいの同じ子供たちが何度も意見を言ってくれる、という感じでしたが、慣れれば皆発言するようになるそう。

 

また、体について興味を持ってもらうために脈拍測定を実施。

安静時の脈拍を測定し、運動をした後にもう1度測定し、変化を見る…ということをしたかったのですが、まず脈拍を測ることが難しい。脈拍を指をあてて感じる、ということすらしたことがない子達。

親指の付け根を探すと触れるよーといってもなかなか理解できない子&探し出せない子が多くその子には個人対応していたら時間が足りなくなりました。

また、子供たちは分かったふりをする(いい子に思われたくて2回は質問できない)ので、脈拍何回だった?と聞いても実際は測れていなくても、周りの子たちに合わせて手をあげる、という感じでした。

しかし、この学校の子たちは本当に落ち着いていて、言うことをよく聞きます。

「あの木まで走って行って折り返して走って帰ってきて!」

というと、数秒以内に全員が動けます。そして再集合し座って先生の1事で静かになる。素晴らしいです。

 

私の課題はこの人数をうまくコントロールすること…になりそうです。

この学期で10回以上授業を持てるので、徐々にコツをつかんでいきたいと思います!!

 

とにかく、マラウイ赴任6か月、任地着任3か月、ようやく活動らしいことができるようになったので正直ほっとしています。

 

それではまたー!

Karonga District Hospital カロンガ県病院

ずっと配属先の病院のことを書いていないので、今日は配属先のことを

私が所属しているのはカロンガの県病院です。病床数約270ですが、忙しい時期になると子供が1つのベッドに数人寝ていたり、大人は床に寝ていたりするので+αです。

 

部署としては、手術室、処置室、男性病棟、女性病棟、結核病棟(男・女)、マタニティ(産婦人科)、小児病棟、ARTクリニック(HIV/AIDs関連)、外来、妊婦・5歳児以下検診があります。

 

各病棟に病室は基本的に大部屋のみです。約50人の患者(とその家族)が同じ部屋にいます。個室も各病棟2部屋程あるのですが、ほぼ病院スタッフの家族用です。まれに重症患者に使用している様子。

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写真の、天井からぶら下がっている緑の物は蚊帳です。昼間はまとめておいて、夜間広げてこの中で眠ります。

シーツも布団もありません。自分で用意したチテンジ(布)を引きます。布団もチテンジ。

患者の世話は家族が付きっきりでします。食事は予算の関係でほぼ出ません。月に1週間くらいシマと豆が昼食に出せる程度。出せないときは家族が準備します。

 

 

ナースステーション

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特に何も置いていなく、がらんとしています。カルテ(といってもコピー用紙)や検査系の書類が少しあるだけ。

助手や医療スタッフが特にやることがない時に椅子を持ち寄り、お喋りをしたり、おやつを食べたり、携帯を触っています。1日中、必ず誰か1人はいます。

もちろん、ナースコールなんてものはありません。用事があれば患者か家族が声をかけに来ます。

 

手術室

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廊下

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大抵、不要なものが何も置いていなく綺麗です。ストレッチャーや車いすは廊下の一角に置き場があり、使用後はそこに戻す、というルールがあり、守られています。

 

ところで、5Sという言葉を知っていますか。日本の工場から始まった安全性、効率性を向上させ、生産性を上げる活動です。整理・整頓・清掃・清潔・しつけの頭文字のSから、5S活動という名前がついています。

整理・整頓・清掃まではその場所を綺麗にする基礎的な活動、それを維持、改善するのが清潔・しつけです。

 

マラウイの看護師隊員は2人(私ともう一人)を除き、全員の要請内容がこの5Sです。

私の所属する病院に5Sを行う隊員はいないのですが、歴代日本人ボランティアが入っていることもあり、他の病院と比べかなり良い状況です。5Sの専門家から、そろそろ清潔・しつけの段階に入ってもよいのではないか、と言われたほど。…実際は倉庫など、問題はまだまだありますが、それぞれ皆頑張っています。

 

このような雰囲気の中、毎日漂っています!

ほたるの光 窓の…雨

雨季突入ということで、カロンガでは今、蛍が見ごろを迎えています!

 

見たこともないくらいうじゃうじゃいます!! 

 

某テーマパークか、と思うくらい見渡す限りキラっキラです。

 

日本の蛍との違いは、発光色が黄色。サイズが2㎜くらいと極小。

 

とっっっっても綺麗です。

 

 

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時期は雨季直前の11月下旬~1月とのこと。

 

他のマラウイ隊員の話を聞くと、どうやら蛍は他の地域にはいないそう!

 

これはかなり珍しい光景なのですが、カロンガは最北端でアクセス悪い+マラウイで最も暑い地域で、今が1年で1番暑い時期ということがあり、誰も見に来ません。というか、知らない…?

 

そこのあなた、ぜひこの時期にカロンガにホタル観賞に来てください。

国内旅行 Livingstnia

マラウイは12/22からクリスマスホリデーです。

配属先に合わせて隊員達も休暇に入るので、これにあわせて12/25・26・27での2泊3日、

マラウイの数少ない観光地、Livingstnia(リビングストニア)に遊びに行ってきました。

ここはヴィクトリアの滝を発見したイギリス人、リビングストンが開拓した土地。

協会やミュージアム、滝などが見られるとのこと! 

 

リビングストニアは、ムズズからミニバスで2時間~2時間半、カロンガから1時間半~2時間程度の場所に位置するチティンバというふもとの村から行きます。私たちはここで待ち合わせ。

ふもとからは歩きで中腹の宿まで2時間半。登山目的で行く人も多いそうですが、私たちは車(トラック)で移動。

 

チティンバでミニバスを降りたらすぐに客引きがやってきます。

最初の客引きはリビングストニアまで(途中の宿も同じ値段)3500MKWだと言い、次に来た人は2500MKWと。2500MKWでルクエまで乗せてもらいました。しかも荷台ではなく、車内に乗れました。運が悪いと人が集まらず全く出発しないらしいのですが、この日は連れが車を待たせてくれていたため、私が到着してすぐに出発!

道中、オフロードで崖ぎりぎりを走行。落ちたら死ぬな…と思いながら約1時間半で到着。

 

リビングストニアに行く場合、大抵はリビングストニアの町の中にある宿か、その町から7km離れた山の中腹にある2つの宿かに泊まります。

中腹の宿は、「ルクエ」と「マッシュルームファームロッジ」の2つ。

今回私たちはルクエという宿に泊まりました。この日は私たちのほかにはお客さんは1家族のみ。

ここは、崖ぎりぎりに建っていて、名物?の、空中ブランコがあります!

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まずはここで一休みをして、マッシュルームロッジにお昼ご飯を食べに行きました。

ルクエからマッシュルームまでは、ショートカットを使った下りで約20分の道のりでした。

暑くてヘトヘトになりながら到着…山の上なのに何でこんなに暑いの。。。

さすがは数少ない観光地、白人でいっぱいでした。

マッシュルームは自家栽培している野菜を使ったベジタリアンフードが美味しいと評判を聞いていました。が、私たちの口には合いませんでした。残念。

そして来た道を登り、ルクエから更に30分程のところにある滝を見に行きました。(入場料500MKW)

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案内するよ!英語が話したいんだ!!とついて来る現地マラウィアン。

前情報で、案内料を請求されることがある、と聞いていたので警戒しましたが、純粋に案内してくれただけでした。疑ってごめんよ…

 

そしてまたクタクタになりながらルクエに戻り、夕食。

ルクエのご飯は本当においしかったです!!

私達がオーダーしたのは、サーロインンステーキとベジタブルスープ。お腹が空いていなかったので、2人でシェアして食べるから、と言っておいたら、何と2人分のプレートに分けて出してくれました!量も多くしてくれたと思われる。

マラウイにきて、初めてホスピタリティというものを感じました。オーナーのジェシーさん(オランダ人、男性)本当にお世話になりました。

電気はありませんが、ホットシャワーあり、トイレはエコサントイレ(糞尿を肥料に変える)で、臭いも少なく綺麗でした。

 

すぐにでもまた行きたくなりました!ルクエ!!

値段も夕食・朝食、部屋代を含め、一人20000MKWちょっとで済みました。ステーキも食べたのに安い!!

 

マッシュルームは音楽や客が賑やかで、ドミトリーがたくさん。キャンプも。リーズナブルに泊まりたい若者向け、という印象。

ルクエは独立したコテージが4つとキャンプ。レストラン以外は音楽も騒音もなく、とても静か。(ルクエ、ダブル:25ドル/部屋、朝食無し)

どちらも環境に優しいエコサントイレを使用しているようです。

 

 

翌日はリビングストニアの町まで移動。ルクエはこの日満室で予約が取れなかったので、リビングストニアで泊まることにしたのですが、

宿から町までの移動手段がない。

時間不定のふもとから来る車を待つか、歩くか、ふもとからタクシーをチャーターするか。歩きながら車が通るのを期待することにしました。

翌日も暑い…1時間半のハイキングは嫌だな、と思いながら

30分くらい歩いたところで木陰で休憩。車が来る気配が全くないので諦めて全行程歩く覚悟をし、再度歩き始めたところで、車が!!

昨日乗ってきたような車ではなく、個人の車でしたが停まってくれました。そして、降りてきたのはルクエに泊まっていた家族!お互い、「あぁ!!」となりました。

このご家族は、ドイツから来ている、リロングウェの援助機関で働く方々で、9歳の娘さんと一緒に旅行中、とのことでした。マラウイにはもう9年住んでいるとのこと。

この娘さんが人懐っこくてとっても可愛い!

一緒にリビングストンまで乗せてもらうだけでなく、私たちも行くから、と、協会、ミュージアムのあるロッジ、お土産屋さんにも一緒に連れて行ってもらいました。

お土産屋さんで食べたバナナアイスが美味しかった。

リロングウェは、私達のドミトリーのある地域に住んでいるとのことで、首都での再会を約束しました。

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協会のステンドグラス

 

リビングストニアの宿は、ミュージアムのあるイエローストンロッジに泊まろうと、一旦はチェックインもしましたが、どうしても雰囲気が好きになれず、キャンセル料を払い、すぐそばにあるもう一つのロッジ、リビングストニアロッジに移動。

こちらは宿の雰囲気はいいのですが、ご飯は普通のマラウィアン料理なので、期待はしないほうが良いです。

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写真はリビングストニアロッジ

 

 

イエローストンロッジ(ダブル:12000MKW/部屋、多分朝食付き)

リビングストニアロッジ(ダブル:12000MKW/部屋、朝食付き)

 

翌朝は5時過ぎから豪雨。6時半頃止み、目玉焼き、トーストとシリアル、コーヒーの朝食をいただいて出発。

 

帰りは、リビングストンの町のマーケットから車(トラック)が出ていました。

行きは車内に乗れましたが、帰りは着いた時には車内は満席で、仕方なく荷台へ。

2000MKWでした。車内なら2500MKWと言っていたが、恐らく2000も2500も外国人価格。荷台のマラウィアンは500MKWしか払っていないと思われる。

まぁ、2500MKWでも350円くらいなので、歩くよりは断然良いです。

帰りの荷台は行きと違い乗車率が高い!高すぎる!!もう乗れないでしょ!?というところに人を詰める。

そしてオフロード。お尻も足も痛いーーーー!!!!!!!!!

限界に近いところで、ようやくチティンバへ到着。酔った。。。

しかしファンタが美味しい。

 

チティンバからカロンガ方向のミニバスを捕まえ、1時間半の移動でカロンガ着。(2000MKW)

 

今日から大晦日までカロンガ。

初めてのカロンガへのお客さん!ということでおもてなし頑張ります!

Xmas party

12/24 クリスマスイブです!

今日は知り合いにカロンガとリロングウェで建設会社を経営する台湾人の方の家族とのクリスマスパーティに招待してもらえたので参加してきました。

 

台湾から冷凍で運んだという、

サーモン、マグロ、鯛の刺身

サーモントロの炙り

鮭の塩焼き

さんま塩焼き

ハマグリ酒蒸し

カニフリッター

にら玉

と、

豚の炙り焼き

チキンスープ

ご飯

フルーツ

(差し入れのグラタン、パン、パンプディングも)

 

をいただきました。

 

マラウイは内陸のため(というか、最貧国で冷凍移送ができないため)刺身が食べられません。

久しぶりの刺身ーーーーさんまーーーーーーーーー鮭ーーーーーーーー!

 

幸せ!!!

次回はウナギを用意しておくから。と言っていただきました。

よろしくお願いしますっっっ!

 

クリスマスはマラウイで1年の中で1番大切な行事だそうですが、町は全く変化有りません。お店もマーケットも普段通り。

マーケットに人が多いくらい。

クリスマスソングもなければクリスマスの飾りつけも何にもありません。

それでも夜は今までにないくらいバーに人が集まっていました。

 

マラウィアンも日本の皆さまもHappy Xmas!!

COMSIP活動見学

同期隊員のムタカタカで、COMSIPの活動見学をさせてもらいました

 

COMSIPとは、COMmunity Saving Investment Promotion(地域貯蓄と投資の促進)を意味します。

多くの割合のマラウイ人の職業は農業です。

作った作物もほとんどが家族が食べる分となり、お金を得る手段がなく、貧しい生活を強いられている人が多数です。

そこで、地域住民で協力し合って貯蓄をしたり、収入を得る手段としてCOMSIPの活動を行っています。

この地域では収入向上のため、炭作りと苗木、ジュースづくりをしているそうです。

今回は、炭と苗木を見学させてもらいました。

 

見学させてまらったグループはバイオマスチャコール(環境に優しい炭)を作って販売しています。

バイオマスとは、エネルギー源や原料として使うことができる、再生可能な生物由来の動植物資源(化石燃料は除く)の総称です。バイオマスの種類は、木材(木くず)、海藻、生ごみ、紙、糞尿、動物の死骸等です。

この村では木くずから作った炭と蟻塚の土を使用して炭作りをしています。蟻塚はマラウイ全土でよく見られ簡単に手に入ります。(蟻塚の土を使うと、普通の土より粘着性が増すそう)

木くずから炭を作り、その炭を粉状にします。炭と蟻塚の土を5:1の割合で混ぜ、水を足します。水の量は、炭がチューインガムの硬さになる程度、だそうです。それを1つずつの大きさに分け、手やペットボトルを切ったものを使い、強く圧迫して余分な水分を抜きます。そして、1~2日乾燥させて完成です。

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○利点○

地域にあるもので簡単に作ることができる(生産コストが
かからず収入を得られる)。普通の炭と比較し、着火が早い。

CO2排出削減、資源の有効活用、森林伐採の削減。

○値段○

10個で250KW(約35円)で販売。 5個の炭で10時間の調理が可能。

 

苗木についてですが、

Cassia(カッシア)という熱帯地域に生息するマメ科の樹の苗木を育てて販売しています。

ドイツの援助団体が環境保全の観点から、この苗木を買い取り、マラウイ各地に植樹しているそうです。

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○利点○

簡単に発芽する、育つのが早い、気候が地域に適している

○値段○

1本150KW(約20円)

2015年、この苗木による収入50,000KW(約7,000円)だったのですが、2016年は6,400,000KW(約896,000円)へ大幅に増加しています。

 

このような活動がマラウイ全土に広がり収入向上に繋がる事を期待します!

デッザ県ムタカタカへ

 

首都リロングウェへ上がったついでに、同じ中部にあるムタカタカへ同期隊員Aを訪ねに行ってきました。

私がここで見たかったものは…電気無し、水無し隊員の暮らし‼

そう、ここで暮らす隊員の家には電気も水道もありません。

電気は、JICAから貸与されるソーラーパネルを使用し、照明や電話・インターネットに必要な電気を発電して使用します。もちろん、冷蔵庫なんてありません。

水は、飲み水は買い、生活用水は井戸水を使用します。1人で生活しても1日30~50Lの水を必要とするので、それだけの重さの水を毎日運ばなければならない…ということになります。隊員たちは、雇っている警備員にお小遣いを渡すなどして、汲んできてもらうことが多いです。

食器等の洗い物は外。トイレは穴式(どっぼん便所)。

家は新築でとってもきれいでした!

 

ムタカタカは、マラウイ湖沿いに位置し、とても暑いです。カロンガと同じくらい暑い…

じっとしていても汗が噴き出てきます。

それなのに、冷蔵庫なしはきつい。

それに、扇風機もない。(AはUSB式の卓上ファンを持っているのでそこそこ快適だそうですが)

 

しかし、ムタカタカのマーケットは想像以上に広く、大抵の食べ物は手に入りそうでした!f:id:nassan0220:20170103015631j:plain

↑ マーケットの中
   ウシパという小魚を売っているところ

 

しかも!!

なんと博物館がありました!!!!

(噂ではマラウイの博物館は3つだけ)

ムタカタカやるなー

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マラウイの民族や宗教の紹介や、伝統的楽器や衣装、仮面の展示がありました。

入場料:3500MKW(2016年12月現在)

 

 

感想。同期A隊員、本当にそこでよく生活しているよ。隊員の誰かのブログで、マラウイ隊員は自分の任地がどれだけ不便かの自慢をしたがる、的なことを書いていましたが、今回、実際その生活ぶりを見てとても納得しました。電気無し水無しで頑張っている隊員の皆、どうぞ思う存分自慢してください!!

活動報告会、安全総会

活動報告会は職種別に看護師・理学療法士、理数科教育、青少年教育、コミュニティ開発からそれぞれ1人ずつ、5人の隊員とそのカウンターパート(活動上のパートナーのようなもの)が自身の活動を発表しました。

目的は、隊員が自身の活動の参考にしたり、また、カウンターパートや所属先の人を1人招待しているので、日頃の感謝を表す。とのこと。ホテルのブッフェランチ(8000Kw)付き!

発表を聞くのは面白かったです。特に医療系以外の分野の活動をしている人達。普段分野が違う人が何しているか知らないですからね。

翌日は全総。昨年、JICA関係者7名がバングラデシュで起きたテロに巻き込まれて亡くなりました。それから、年1回の開催だった安全総会は年2回になりました。隊員たちの安全意識の向上の為です。

全総会の後は、これまでに任期中に亡くなったマラウイ隊員の慰霊祭がありました。

派遣が始まってから現在までの約50年の間に12名のマラウイ隊員が亡くなっています。2名の方はマラリアで亡くなっています。数年前まで、マラリア予防薬の内服は義務ではなかったそうですが、現在はマラウイ隊員全員内服義務があり、感染率はかなり低くなりました。

その他の主な原因は交通事故。12名の隊員の中の6名は同じ交通事故が原因で亡くなりました。任国外旅行中の事故で、全員同じバスに乗っていたそうです。

私達、「青年海外協力隊の1番重要な任務は、生きて帰国すること」これは私たちが派遣前に日本で訓練を受けている時から繰り返し言われることです。また、現マラウイ事務所所長は「あなたたちが無事に帰国できたら、私の仕事の9割は成功したようなもの」と言います。

2000年を最後に、マラウイで亡くなった隊員はいません。これからもこの状態が続くように健康と安全に注意していきたいと思います。